天使になったシンガポール猫その2

リキは茶トラの雌の子猫でした。シンガポールのカトンのペットショップ「Petcare Centre」のオーナーのおばちゃんがスコールの後で側溝で溺れかけていた子猫を助けたので里親になってほしいと電話を貰って「まだ雌猫一匹しか居ないんだから男の子一匹ぐらい飼えるでしょ。里親になりなさい。」と半ば強引に頼まれ、どんな子かなと見に行った時に、先住猫のクリは気弱だからちっちゃな男の子は逆に丁度いいかなと思ったので私達夫婦は引き取ることを承諾したのでした。名前は男の子らしくリキと名付けました。尻尾の下にはポッコリと男の子の印もついています。
しかし、数ヶ月後に驚愕の事実が明らかになります。ある日の朝からリキの様子がおかしいのです。壁にスリスリしたり床をゴロゴロしながらナオーンと鳴くのです。もしやと思い尻尾を持ち上げてお尻を見ました。男子の証らしいものは消えていました。リキは女の子だったのです。
(つづく)